寺だより

2009年9月号

今秋より当院より、西国三十三所観音霊場巡礼の旅に出ることとなりました。全行程を6回に分けて巡礼し、 第1回は10月初旬に出発いたします。

西国巡礼とは、各札所の観音様を順次詣でることですが、そもそも観音様とはどんな仏様なのでしょうか? ちなみに当院本尊は如意輪観音様です。

観音様はインドで最も古くに成立した菩薩のひとつで、『法華経』普門品(『観音経』)には、
「その名号を唱えれば即時にその音声を観じてみな諸難を解脱し、苦や欲や怒りを離れ福徳を得ることができる」とされる、 大変有難い菩薩様です。そして、観音様は33の姿に身を変え(三十三応化身)、我々を救ってくださる、 といった信仰から三十三観音や三十三所霊場が成立しました。

また、観音様には様々な種類があります。これは中国の智顗(6世紀)の『摩訶止観』の影響を受け、 日本では平安時代に六道(地獄、餓鬼、畜生、修羅、人、天)救済の六観音が成立しました。 その六観音とは、聖観音、十一面観音、千手観音、馬頭観音,如意輪観音、准胝観音です。 (現在は、これに不空羂索観音を加え七観音とする説もある)

今回の巡礼で、慈悲の菩薩とされる、これらの観音様にお会いできるのは、 有難くもあり、楽しみにしております。

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