寺だより

2009年5月号

五月八日の花祭りは、お釈迦さまのご誕生を祝う行事です。お釈迦様は今から二千五百年ほど前、インドの国の花咲き匂う ルンビニ園でカピラ城の皇太子としてお生まれになりました。その時、天より喜びの甘露の雨が降ったとされています。

そこで、花祭りには、色とりどりの花で飾った御堂を作り、誕生仏をお祀りして甘茶を潅いでお祝いいたします。

お釈迦さまは、お生まれになってすぐに七歩お歩きになり、右手は天を指し、左手は地を指して「天上天下唯我独尊」 とおっしゃられたと伝えられています。これは、私たちは一人ひとり、尊い身体、言葉、心をもって生まれて来る。 生まれながらにして一人の仏であることを諭して下さっています。

二十九才でお城を出られたお釈迦さまは、六年間山にこもってご修行され三十五才の十二月八日、遂に悟りを開かれ仏陀となられます。 花祭りはお釈迦さまのご誕生をお祝いするとともに、人の命の讃歌を謳う聖日といえるでしょう。

*お釈迦さまの誕生日は四月八日ですが、当地方では一ヶ月遅れでお祝いしております。

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